みすず書房

波止場日記

始まりの本

労働と思索

WORKING AND THINKING ON THE WATERFRONT

判型 四六変型
頁数 272頁
定価 3,960円 (本体:3,600円)
ISBN 978-4-622-08374-0
Cコード C1310
発行日 2014年9月10日
オンラインで購入
波止場日記

「一日中陽気な気分で、周囲の人々との一体感があった。読み書きのほとんどできない人々と人生をすごしたからといって、失ったものはたいしてない。(…)教育があって自分の考えを表現できる人々、議論の達者な人々とすごしていたとしても、どれだけ考えを発展させるのに役立っていたかわからない。」
(本文より)
「君は知識人かとホッファーは言う。ならば君に話すことなどない。知識人の定義がわかりませんと僕は答える。大学で教えています。本を書きます。時には講演に呼ばれたり、年に何度かはテレビでしゃべったりします。それは知識人なのでしょうか。自分で疑っているのか。ならばぎりぎりセーフだ。」
(解説より)

「この惑星において人間は異邦人である、と考えるといつも興奮をおぼえる」
知識人はなぜ大衆と対立するのか。選民思想はどこから生じるのか。沖仲士の哲学者、ホッファーによる思索の結晶。解説・森達也

[本書は、1971年にみすず書房より刊行した『波止場日記』(新装版は2002年)を底本として新編集したものです。改版にあたって若干の修正をほどこし、新たに「距離と違和感——『波止場日記』解説日記」(森達也)を加えました]

目次


日記(1958年6月-1959年5月)

訳注
ホッファー小伝
訳者あとがき
距離と違和感——『波止場日記』解説日記  森達也