こわれがめ
大人の本棚
付・異曲
DER ZERBROCHNE KRUG

判型 | 四六判 |
---|---|
頁数 | 208頁 |
定価 | 3,080円 (本体:2,800円) |
ISBN | 978-4-622-08505-8 |
Cコード | C1397 |
発行日 | 2013年4月19日 |

DER ZERBROCHNE KRUG
判型 | 四六判 |
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頁数 | 208頁 |
定価 | 3,080円 (本体:2,800円) |
ISBN | 978-4-622-08505-8 |
Cコード | C1397 |
発行日 | 2013年4月19日 |
破滅的な生涯を34歳で閉じたクライストがのこした数少ない「喜劇」のひとつである本作は、偶然の女神によって執筆の契機を授けられた。ある日、友人宅の居間にかけられた一枚の銅版画を見たクライストと二人の仲間は、そこに描かれた場景をもとに物語、諷刺、そして喜劇の競作を試みる。泰然と座る裁判官の前に壊れた甕を抱えて立つ老婆、訴えられた若い農夫、そして二人の間に立っておののくかのような娘——
ドイツ三大喜劇のひとつとして二世紀にわたり親しまれてきた本作は、クライスト作品の中で一見異色と見える。しかし、最終場の別ヴァージョンである「異曲」、初期「手稿」をも併せて読む時、正義と不正、善と悪の認識に揺さぶりをかけ、人間の本質を鋭く抉るクライストの本領は、鮮やかに姿をあらわす。
1808年、ヴァイマルでの初演が失敗したのをうけて改訂をほどこした初版本から、作者の意図を掬い上げながら、オリジナルに遡った新編集。
I 「喜劇」
II 「異曲」
III 「手稿」より
A 「前書き」
B 結末
訳註
解説
出典・参考文献