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フクシマ 2011-2017

FUKUSHIMA 2011-2017


福島の風景の多くは、長い時間をかけて人の手が作りだしてきた里山である。あれほど美しかった福島の自然。四季に移ろう風景から人が退避せざるをえない事態が生じた。
やがて除染作業が進み、黒いフレコンバッグが山と積まれ始めた。
風景が徐々に変わっていく。とてつもない何かが、この地に生じている。
高度な文明がもたらした福島第一原子力発電所事故。自然と人間の共生が崩壊していく現場の記録には、予兆として、人類の未来が写っているのかもしれない。

* 撮影行:120回
* 撮影区域:いわき市・伊達市・相馬市・南相馬市・田村市・川俣町・楢葉町・富岡町・浪江町・双葉町・飯舘村・葛尾村・川内村
* 撮影した5万点から190点を精選
* ドローン使用
* 写真説明・地図・エッセイ付
* 『はだしのゲン』翻訳者アラン・グリースン氏による英訳を付す [Bilingual Edition]

「土田ヒロミが福島でなくフクシマとしたのは、これまで40年にわたって広島ではなくヒロシマを撮ってきたからだ。人類史上のこれからもどこにでも起こりうる出来事として語りつぎたいという思いが込められている。……福島に、複雑怪奇だといいたくなる変化がじわじわ進行している」
(木下直之・東京大学大学院教授・芸術資源論 本書収載「この地に生じたとてつもない何か」より)

「机の上で、20キロ、30キロと、避難指示の円を地図に描いて拡大してみた。線上に家、学校、商店、田畑、谷川、森林、神社……などが理不尽な風景としてたち現れてきて、そこで起きている異常を思った。当事者の理不尽を共有できるような表現を目指さなくてはならないのだ……美しい山里の風景を撮っていたはずが、突然、汚染物の山が立ちはだかるという事態を記録しなければならなくなった。……未来に向かってレンズを向けているような感覚に襲われもした。眼前の風景が十年後、二十年後、どのようになっているのだろうか?」
(土田ヒロミ「フクシマの風景を撮る」)


[Synopsis]
On March 11, 2011, a massive earthquake struck northeastern Japan, triggering an accident comparable to the Chernobyl disaster at the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant, only 260 kilometers north of Tokyo. Thousands of people were forced to evacuate, and their communities were declared unsafe for habitation. This book introduces a series of fixed-point photographs taken in radiation-contaminated areas of Fukushima Prefecture by Hiromi Tsuchida, known worldwide for his work tracing the postwar changes in Hiroshima, a city destroyed by another form of the same nuclear energy that has devastated Fukushima.
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著訳者略歴

土田ヒロミ
つちだ・ひろみ(Tsuchida, Hiromi)

1939年福井県生まれ。福井大学工学部卒業。ポーラ化粧品本舗退社後、フリーランスに。1971-96年、東京綜合写真専門学校教職。2000-13年、大阪芸術大学教授、現在非常勤講師。各種審査委員をつとめる。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

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フクシマ 2011-2017

「フクシマ 2011-2017」の書籍情報:

A4変型判 タテ298mm×ヨコ298mm/196頁
定価 12,960円(本体12,000円)
ISBN 978-4-622-08669-7 C0072
2018年1月25日発行

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