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予測不可能性、あるいは計算の魔

あるいは、時の形象をめぐる瞑想

LE CALCUL, L’IMPRÉVU

Les Figures du Temps de Kepler à Thom


数学で〈時〉を捉えられるだろうか? ニュートンは決定論的な宇宙の中に時を封じ込め、ポアンカレは世界の複雑性の中に時のダイナミズムを再発見し、ルネ・トムは「形」によって時を捉えようとしたが、時の本性はいつも数学者たちの手をすり抜ける──。
たゆみなく流れているはずの時が運動と軌跡の内部に組み込まれてしまう第一章。物理世界の随所に潜む無秩序と計算不可能性が発見されるとともに、根本的に新しい時のイメージが浮上する第二章。時をとらえるもう一つの数学として、発表当時センセーショナルに関心を呼んだカタストロフ理論を、その限界とともに鮮やかに振り返る第三章。そして最終章では、時の物理数学と文学が思いもよらない形で結びつく。この世界の変転は計算し尽くせない。だからこそ、時の本性を捉えることは数学者たちの見果てぬ夢であり続ける。
数学書の優れた書き手として知られるエクランドの著書のなかでも、時の形象という絶妙なテーマに沿って書かれた本作は、フランスでジャン・ロスタン賞を受賞し、日本語以外に9カ国語に翻訳されている珠玉作だ。


目次


はじめに

第一章 天球の音楽
ケプラーの法則
天体力学
古典的決定論

第二章 砕けた水晶玉
不可能な計算
ポアンカレの仕事
決定論的でありながらランダム
不安定でありながら安定

第三章 帰ってきた幾何
注意書き
散逸系
カタストロフ
理論
批判

第四章 終わりと始まり

訳者あとがき

付録1 ポアンカレの主題による前奏曲(プレリュード)と遁走曲(フーガ)
付録2 ファイゲンバウムの分岐
参照図書など


著訳者略歴

イーヴァル・エクランド
Ivar Ekeland

パリ第9パリ・ドフィーヌ大学エメリタス教授。1944年、パリ生まれ。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
南條郁子
なんじょう・いくこ

翻訳者。お茶の水女子大学理学部数学科卒業。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


「予測不可能性、あるいは計算の魔」の画像:

予測不可能性、あるいは計算の魔

「予測不可能性、あるいは計算の魔」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/208頁
定価 3,024円(本体2,800円)
ISBN 978-4-622-08702-1 C1041
2018年8月10日発行

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