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現代日本法へのカタバシス【新版】

著者
木庭顕

異色の表題作が甦る。しかも、民事法にくっきり主題を絞る本として生まれ変わる。
ゆるがぬ基本は〈個人の自由〉。自由な個人と個人とが、互いに相手に全幅の信頼を置き、善意に基づき経済活動を行う社会。裏切らない、隠さない、寄りかからない、手を抜かないで、それぞれが自由に自己の利益を追求する。この澄みきった展望をもたらすのは、主著三部作で総2700頁余をかけ究明された〈占有〉概念である。著者の高度なローマ法研究はつねに今日を鋭く照射するが、敢えて「専門の外に出」て、本書で降り立つ(カタバシス)先は、現代日本の経済と社会の混乱の坩堝。なぜなら、「民事法こそは法のコア」(はしがき)。
新たに組合論(単行本未収)、委任論(書き下ろし)所収。補足的論考「債権法改正の結末」(書き下ろし)を加えるほか、旧「『ローマ法案内』補遺」は全面改稿「日本の民事法が抱える問題」となる。法学教育への深い思いと、将来の若い世代によせる明るい期待が、全篇の底を流れる。


目次


はしがき

1 現代日本法へのカタバシス
  1 ナポリの怪しい小さな古本屋
  2 「都市」の構造と公法の基礎;その1
  3 「都市」の構造と公法の基礎;その2
  4 自由;その1
  5 自由;その2
  6 占有;その1
  7 占有;その2
  8 消費貸借
  9 錯誤
  10 代理
  11 請負・法人
  12 出口

2 「客殺し」のインヴォルティーノ、ロマニスト風

3 占有概念の現代的意義

4 「債権法改正の基本方針」に対するロマニスト・リヴュー、速報版

5 債権法改正の結末
  0 序
  1 全般
  2 契約法の層の復元
  3 法律行為
  4 契約責任
  5 債権総論
  6 契約各論

6 東京地判平成25年4月25日(LEX/DB 25512381)について、遙かPlautusの劇中より
  0 序
  1 事案、およびその問題点
  2 背景に存する問題
  3 Plautusの劇中より
  4 societas原型
  5 変化の兆候
  6 領域降下
  7 本件契約を修正する
  8 かりそめの概観

7 現代日本取引社会における委任不全
  0 序
  1 問題の所在、または委任の制度的存在意義
  2 物的担保への固執
  3 信用の閉鎖
  4 エイジェントたちの狂宴
  5 プリンシパルの受難
  6 「倒産隔離」の問題
  7 委任型信用が成り立たない理由

8 日本の民事法が抱える問題
  0
  1 占有
  2 bona fides
  3 所有権
  4 民事責任法
  5 locatio conductio
  6 法人
  7 民事訴訟
  8 執行法

索引


著訳者略歴

木庭顕
こば・あきら

1951年、東京に生まれる。1974年、東京大学法学部卒業。東京大学名誉教授。専門はローマ法。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

初出一覧

1  『法学教室』259-270号、2002-2003年(旧版収録、写真削除)
2  西川洋一他編『罪と罰の法文化史』東京大学出版会、1995年(旧版収録)
3  『民法の争点』ジュリスト』増刊、有斐閣、2007年(旧版収録)
4  『東京大学法科大学院ローレビュー』5巻、2010年(旧版収録)
5  (書き下ろし)
6  『東京大学法科大学院ローレビュー』10巻、2015年(若干修正)
7  (書き下ろし)
8  旧版の「『ローマ法案内』補遺」を全面的に書き改めた

関連リンク

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現代日本法へのカタバシス【新版】

「現代日本法へのカタバシス【新版】」の書籍情報:

A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/320頁
定価 8,424円(本体7,800円)
ISBN 978-4-622-08707-6 C1032
2018年10月1日発行

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