中国経済史
古代から19世紀まで
THE ECONOMIC HISTORY OF CHINA
判型 | A5判 |
---|---|
頁数 | 440頁 |
定価 | 9,020円 (本体:8,200円) |
ISBN | 978-4-622-08784-7 |
Cコード | C1022 |
発行日 | 2019年3月22日 |
THE ECONOMIC HISTORY OF CHINA
判型 | A5判 |
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頁数 | 440頁 |
定価 | 9,020円 (本体:8,200円) |
ISBN | 978-4-622-08784-7 |
Cコード | C1022 |
発行日 | 2019年3月22日 |
「[本書は]青銅器時代から20世紀までのおよそ30世紀を扱い、僭越ながら研究の空白を埋めるという試みに挑戦しようと思う。…この研究分野は異なる解釈の衝突によって掻き乱されている。また…どの時代をとっても、大きな問題について見解がひとつにまとまることはまずない。本書では対立する議論間の隔たりを埋めることをめざし、バランスと客観性の獲得に気を配った」。
「わたしの目標は何千年にも及ぶ中国経済の推移について、入手可能な最良の研究成果に基づき、さまざまな議論を総合しつつ筋道立てて語ることにある。…本研究では第一に、歴史や経済に関する単線的な発展段階論にはどんなものであれ賛同しない。第二に、原理主義的な新古典派経済学、とくに市場こそが経済発展や富の創造の動因であるという考えを否定する。前近代についてもそうだが、近代的経済成長はたいていの場合、市場の拡大によって実現するのではなく、新しい知識や技術が育んだイノベーションによって可能になる」。
(「序」より)
量的データとナラティブの融合が、新たな中国史のイメージを提示する画期的業績。
青銅器時代から清末にいたる、中国の政治経済を形作ってきた力についての、必須の参照書籍になるだろう。
——マデライン・ゼリン(コロンビア大学)
実に多様な史料を統合し、中国経済史についての主要な議論、パラダイムをめぐる、最新の成果と示唆に富む洞察に満ち溢れている。
——デビン・マ(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス)
序
第1章 青銅器時代の経済──紀元前1045年〜紀元前707年
家産制国家としての西周 西周の政治経済 生産と労働 富の蓄積 まとめ
第2章 都市国家から専制君主国家へ──紀元前707年〜紀元前250年
都市国家の最盛期 専制国家の台頭 鉄器時代黎明期に訪れた経済の転換 都市の変容 財政国家の政治経済 まとめ
第3章 世界帝国の経済的基盤──紀元前250年〜紀元前81年
帝国内の社会の組織化 秦の経済に行政が果たした役割 漢代初期の財政・貨幣政策 漢代初期の地域社 武帝による財政権限の集中 武帝時代の遺産をめぐる論争 まとめ
第4章 豪族社会と荘園経済──紀元前81年〜紀元485年
漢代の農業に訪れた変化 荘園経済の出現 人口の増減 商業、都市、対外貿易 分裂時代に縮小した経済 南朝期における江南への植民と経済開発 まとめ
第5章 異民族との融合と帝国の統一──485年〜755年
北魏統治下での復興と安定 帝国再統一後の国家建設 農業と工業の発達 シルクロード最盛期の国際貿易 仏教の経済効果 北魏が残した制度の崩壊 まとめ
第6章 唐宋変革期の経済的変化──755年〜1127年
安史の乱が経済にもたらしたもの 活発化した稲作経済 重商主義的な財政政策への回帰 王安石の新法 経済生産性の大躍進 まとめ
第7章 江南経済の繁栄期──1127年〜1550年
南宋の財政政策 交易、企業、金融 土地の商品化 モンゴル人の支配が経済に及ぼした影響 明代初期の政策反転 まとめ
第8章 市場経済の成熟──1550年〜1800年
明代後半に復活した商業 銀経済と17世紀の危機 清の財政 18世紀の好景気 経営の形態と信用市場 まとめ
第9章 国内の危機と世界から突き付けられた課題──帝国経済の変革(1800年〜1900年)
帝国時代終盤の中国経済の経済実績を計測する 19世紀前半の不況 清代後期の財政・経済戦略 金融と通商を発展させた新制度 まとめ
凡例
謝辞
索引
原注
参考文献
図表一覧