関東大震災と朝鮮人【普及版】
現代史資料

判型 | A5判 |
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頁数 | 726頁 |
定価 | 12,320円 (本体:11,200円) |
ISBN | 978-4-622-09638-2 |
Cコード | C3321 |
発行日 | 2023年8月4日 |
備考 | 在庫僅少 |

判型 | A5判 |
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頁数 | 726頁 |
定価 | 12,320円 (本体:11,200円) |
ISBN | 978-4-622-09638-2 |
Cコード | C3321 |
発行日 | 2023年8月4日 |
備考 | 在庫僅少 |
日本現代史の序幕に起きた悲劇的事件。
震災から100年、朝鮮人虐殺関係資料を普及版で刊行する。
警察・陸軍・海軍の文書、全国主要地方紙の報道、吉野作造ほか民間人による調査書類等を中心に、事件に関する当時の文書を網羅的に編纂した基本資料集。新付録として巻末に、初版時の書評と月報など併収。
「警視庁
一、概記
震火災に依りて、多大の不安に襲はれたる民衆は、殆んど同時に、又流言蜚語に依りて戦慄すべき恐怖を感じたり、大震の再来、海嘯の来襲、鮮人の暴動など言へるもの即ちそれなり。大震海嘯の流言は、深き印象を民衆に与ふる程の力を有せざりしと雖も、鮮人暴動の蜚語に至りては、忽ち四方に伝播して流布の範囲亦頗る広く、且民衆の大多数は概ね有り得べき事なりとして之を信用せしかば纔に、震災より免れたる、生命、財産の安全を確保せんが為めに、期せずして、各々自警団を組織し、不逞者を撃滅すべしとの標語の下に、鮮人に対して猛烈なる迫害を加へ、勢の激する所、終に同胞を殺傷し、軍隊警察に反抗するの惨劇を生じ、帝都の秩序将に紊乱せんとす」
「省、及び参謀本部[…]午後、東京附近に於て鮮人暴動の流言あり。就中東京西南部、及び船橋方面に於ては、鮮人大挙襲来の報を伝へ、各地の民衆自警団を組織し、処々に殺傷事件を生起す」
(以上、本文より抜粋)
[初版『現代史資料 6 関東大震災と朝鮮人』1963年11月発行]
第1部 政府の処置と対策
1 治安当局の所感と戒厳令
2 船橋送信所関係文書
3 警視庁及び各警察管内における流言状況
4 臨時震災救護事務局の設立
5 朝鮮人対策の推移
6 陸軍の執りたる措置
7 近衛・第一師団の行動
8 近衛・第一両師団勲功具状
9 海軍の執りたる措置
第2部 流言と虐殺
10 流言の流布と自警団
11 全国主要地方紙流言記事
12 目撃者の証言
13 主要新聞の事件記事
14 「震災善後の経綸について」(内田良平)
15 京浜地方震災における朝鮮人の虐殺を論じ、其の善後策に及ぶ(一朝鮮人)
第3部 強制収容と調査
16 強制収容と労働
17 収容朝鮮人の陳述
18 人民による事件調査
19 政府による事件調査
20 国会による事件調査
第4部 事件の反響
21 朝鮮国内における反響
22 朝鮮国外における反響
第5部 論評その他
23 日本人の論評
24 外国人の論評
25 慰霊祭関係資料
〔附録〕
26 警備当途軍の所見
関東大震災関係文献目録
付録 2023年8月
震災と日本の労働運動──朝鮮人問題と関連して 山辺健太郎
(「現代史資料月報 第5回配本「関東大震災と朝鮮人」付録」より 1963年11月)
(現代史資料 6)「関東大震災と朝鮮人」 松尾尊兊
(『みすず』1964年2月号「読書」欄)
松尾尊兊氏「関東大震災と朝鮮人」書評についての若干の感想 姜徳相・琴秉洞
(『みすず』1964年4月号「読書」欄)