フェイクニュースの免疫学
信じたくなる心理と虚偽の構造
FOOLPROOF
Why We Fall for Misinformation and How to Build Immunity

| 判型 | 四六判 |
|---|---|
| 頁数 | 416頁 |
| 定価 | 4,180円 (本体:3,800円) |
| ISBN | 978-4-622-09839-3 |
| Cコード | C0036 |
| 発行日 | 2026年3月16日 |

FOOLPROOF
Why We Fall for Misinformation and How to Build Immunity

| 判型 | 四六判 |
|---|---|
| 頁数 | 416頁 |
| 定価 | 4,180円 (本体:3,800円) |
| ISBN | 978-4-622-09839-3 |
| Cコード | C0036 |
| 発行日 | 2026年3月16日 |

「5G電波のせいで新型コロナウイルスの被害が拡大している」「あのピザ店は巨大な児童売買組織の拠点だ」「400人以上もの人さらいが村にやってきたらしい」――。これらはすべて実在したフェイクニュースで、一つの共通点がある。それは、どれもが実際に死傷者が出た事件と関係している点だ。いまや、出所不明のフェイクがリアルな被害につながっている。
このような誤情報が次々に伝染して社会にダメージを与える様子は、感染症のパンデミックの情景によく似ている。そして本書によれば、その対策方法もよく似ている――ワクチンを打てばいいのだ!
本書には、人間の認知のしくみと誤情報の性質に基づく「心理的接種理論」の詳細と、それを社会実装する方法が記されている。そして重要なことに、心理的ワクチンは誰もが身近な友人や家族に接種できるという。本書を読めばフェイクを見抜きやすくなるだけでなく、「心理的な集団免疫」の実現にあなたがコミットできるようになる。
SNS全盛、インフォデミックの時代に必携の「心のワクチン」学。
プロローグ
第I部 精神のウイルス
1 真実の錯覚――脳はいかにして事実と作り話を区別するのか
子どもたちも大丈夫ではない/予測する脳/真実は錯覚なのか?/誤情報効果
フェイクニュースの抗原1 真実をより流暢にする
2 動機付けられた脳――あなたが信じたいこと
ベイズ的な脳/脳が動機付けられるわけ/社会的な状況/二極化の証拠をめぐって科学者の意見が両極端に分かれている理由
フェイクニュースの抗原2 正確性指向の動機を引き出す
3 陰謀論効果――真実はそこにある
陰謀論的世界観/陰謀論的思考の7つの特質
フェイクニュースの抗原3 陰謀論的思考の7つの特質を見抜いて抗う
4 なぜウイルスは頭から離れようとしないのか――誤情報持続効果
誤情報持続効果/今なお生き続けるウイルス/誤情報の影響はなぜ持続するのか?/影響が持続しないよう誤情報を訂正する
フェイクニュースの抗原4 誤情報持続効果を最小限に抑える
第II部 インフォデミック――誤情報ウイルスが拡散する仕組み
5 誤情報という病原体――古代ローマからソーシャルメディアまで
いざ、シリコンバレーへ/虚偽は飛ぶように伝わり、真実はあとからもたもたやって来る/メディアがメッセージと化したとき/伝令(メッセンジャー)を責めてはならぬ?
フェイクニュースの抗原5 ソーシャルメディアでのフェイクニュースの爆発的な拡散を抑える
6 マシンに向かう怒り――エコーチェンバーとフィルターバブル
エコーチェンバーの中――誰か聞いてる?/エコーチェンバーがフィルターバブルだとは限らない/うさぎの穴の奥深く/そっちのせいだ、こっちじゃない/この話はオフラインで/オンラインのエコーチェンバーはなぜ誤情報の拡散に拍車をかけるのか/エコーチェンバーに穴を開けると?/ソーシャルメディアのいびつなインセンティブ
フェイクニュースの抗原6 エコーチェンバーを避け、アルゴリズムにデータを差し出さない
7 大衆説得兵器
コーガンのファイル/フェイクニュースは民主的な選挙の結果を左右しうるか?/あなたが残すデジタル痕跡/マイクロターゲティング――心理的大衆説得兵器/選挙におけるフェイクニュースの役割に関する私の評決
フェイクニュースの抗原7 マイクロターゲティングの試みを見抜き、それに抗う
第III部 誤情報に対する心理的ワクチン
8 新たな科学――プリバンキング
洗脳に対するワクチン/誤情報に対する心理的接種/地球温暖化のフェイクニュースがバズっている/態度変容のゲートウェイ信念モデル/誤情報に対する心理的ワクチン/Qアノンと接種――機会損失
フェイクニュースの抗原8 誤情報に対する接種を行う
9 『バッドニュース』――操作の6次元
操作の6次元/『バッドニュース』/必衰の理(ブースター接種を打たないなら)
フェイクニュースの抗原9 誤情報の手法に対する免疫力を高める
10 心理的な集団免疫
『バッドニュース』を世界中に拡散させる/バズらせよう!――新型コロナウイルス関連の誤情報に対するワクチン接種/内閣府、国連、WHOとともに展開した世界規模のワクチン接種キャンペーン/国土の安全保障と、パイナップルピザをめぐる戦争/さらなる誤情報、さらなるワクチン/ゲームの先へ――グーグルと進めた誤情報に対する接種/ソーシャルメディアへのワクチンの導入
フェイクニュースの抗原10 心理的な集団免疫
11 友人や家族に接種を施す方法
巧みなプリバンキングはアリストテレスもお気に入り/事実ベースの接種/手法ベースの接種/能動的な接種と受動的な接種/予防的な接種と治療的な接種/ブースター接種と接種後トーク
フェイクニュースの抗原11 友人や家族に接種する
エピローグ――真実の未来
誤情報の拡散阻止に役立つ11の抗原
謝辞
監訳者あとがき
索引/原注/参考文献/図版クレジット/補足資料
(WEBみすずサイト「新刊紹介」)