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スピンはめぐる【新版】

成熟期の量子力学


朝永振一郎による不朽の名著、待望の新版。あのパウリによって「古典的記述不可能な二価性」とも表現され、マクロな物理現象とのアナロジーを拒んだ“スピン”の真髄に迫ろうとするとき、本書のアプローチに優るものは想像しがたい。
スピンの概念は紆余曲折の末に理論的に焦点を結び、相対論化され、量子力学の射程を大きく延ばした。それは荷電スピンの概念につながり、人知が原子核の内側へ踏み込むことを可能にしたのである。
その過程で、「アクロバットのよう」なディラックの思考、つぎつぎと問題の鍵を見いだす「パウリの正攻法」、現象論的な類推から本質に辿り着く「ハイゼンベルク一流の類推法」など、さまざまな個性の頭脳が自然の謎と格闘する。本書はそんな「興奮の時代」と呼ばれた量子力学の成熟過程を、近体験する旅である。その道程の随所に、ディラックらの原論文を読みこんで、自身も歴史的な仕事を遺した朝永ならではの洞察が光っている。学術書でありながら、まさに珠玉と呼ぶにふさわしい。
すべての物理学生にとっての必読書である。新版には懇切な注釈が付され、より独習しやすくなった。旧版刊行から30年余を経たため、その間のスピン関連の進歩に関する解説も追加されている。


目次


第1話 夜明け前
第2話 電子スピンとトーマス因子
第3話 パウリのスピン理論とディラック理論
第4話 陽子のスピン
第5話 スピン同士の相互作用
第6話 パウリ‐ワイスコップとユカワ粒子
第7話 ベクトルでもテンソルでもない量
第8話 素粒子のスピンと統計
第9話 発見の年“1932年”
第10話 核力と荷電スピン
第11話 再びトーマス因子について
第12話 最終講義

参照文献
あとがき
付録
A 補注  B スピン、その後  C 電磁気関連の旧版の表式(CGSガウス単位系)
画像・資料リスト
新版へのあとがき
索引


著訳者略歴

朝永振一郎
ともなが・しんいちろう

1906年、東京に生まれる。1929年、京都大学理学部物理学科卒業。東京教育大学教授、同大学学長を歴任。1965年度ノーベル物理学賞受賞。東京教育大学名誉教授。1979年歿。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
江沢洋
えざわ・ひろし

1932年、東京に生まれる。1960年 東京大学大学院数物系研究科修了。東京大学理学部助手。1963年 米・独に出張。1967年 帰国。学習院大学助教授、1970年 教授、2003年 名誉教授。理学博士。専攻 理論物理、確率過程論。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

書評情報

酒井英行<:日本物理学会誌2009年第5号>

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「スピンはめぐる【新版】」の画像:

スピンはめぐる【新版】

「スピンはめぐる【新版】」の書籍情報:

A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/352頁
定価 4,968円(本体4,600円)
ISBN 978-4-622-07369-7 C3042
2008年6月20日発行

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