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始原のジャズ

アフロ・アメリカンの音響の考察

LE JAZZ


本書は世界初のジャズ研究であり、音それ自体、楽器の響きそのものに基づく独創性の強いアプローチは、今こそ読まれるべき卓見に富んでいる。ジャズの通史を再考し、あり得たかも知れない様々な可能性へと思考を導く快著である。再評価の機運が高まる著者の記念碑的論考であり、草創期を読み解く〈ジャズの考古学〉と言えよう。

「シェフネルが、楽器を、音楽がまずあって、それを演奏するための器具とみなしていたのではないことは間違いない。大昔の人間たちにとっては、楽器自体が音楽だっただろう。その響きは、リズムでもメロディーでもハーモニーでもない未分化の状態であり、実際にはそれらすべてでありうる。そしてそれこそがプリミティヴなのだとすれば、それは原理上、いつでもどこでも出現可能な状態ということになる。……シェフネルは、ジャズの最大の特徴とされるリズムに立ち帰って、ジャズは奏者が二人いれば成り立つことを示唆している。ジャズが圧倒的にダンス音楽だった時代に、その指摘は相変わらず大胆であり、形態が多様化した今日のジャズとの関係ではまたしても予言的である。」
(訳者解説より)


目次


アフリカからアメリカへ(アンドレ・シェフネル)
1 純粋な音楽と基本的な音楽
2 アフロ・アメリカン
3 太鼓からバラフォンへ
4 リズムと打音
5 ニグロのリズム
6 太鼓
7 バラフォンからシロフォンへ
8 バンジョー
9 管楽器
10 音階
11 ニグロの声
12 プロテスタント聖歌
13 ジャズの誕生
14 出自と影響

有識者にとってジャズとは(アンドレ・クーロワ、アンドレ・シェフネル)
ジャズとわれわれ(アンドレ・クーロワ)
書誌の試み

訳注
訳者解説
事項索引
人名索引


著訳者略歴

アンドレ・シェフネル
Andre Schaeffner

民族学者、音楽学者。エコール・デュ・ルーヴルでサロモン・レナックに、スコラ・カントルムでヴァンサン・ダンディに、民族学研究所と高等研究実習院でマルセル・モースに師事する。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
昼間賢
ひるま・けん

1971年埼玉県生まれ。パリ第4大学博士課程給費留学、早稲田大学大学院博士課程単位取得退学。立教大学兼任講師。東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所元共同研究員。専門はフランス両大戦間の文学と文化。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

書評情報

<:週刊新潮2012年8月30日号>

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「始原のジャズ」の画像:

始原のジャズ

「始原のジャズ」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/248頁
定価 3,672円(本体3,400円)
ISBN 978-4-622-07690-2 C0073
2012年6月20日発行

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