シュテットル
ポーランド・ユダヤ人の世界
SHTETL

判型 | 四六判 |
---|---|
頁数 | 368頁 |
定価 | 5,940円 (本体:5,400円) |
ISBN | 978-4-622-07792-3 |
Cコード | C0022 |
発行日 | 2019年3月8日 |

SHTETL
判型 | 四六判 |
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頁数 | 368頁 |
定価 | 5,940円 (本体:5,400円) |
ISBN | 978-4-622-07792-3 |
Cコード | C0022 |
発行日 | 2019年3月8日 |
ユダヤ人が住んでいた東欧のシュテットル(イディッシュ語で「小さな町」)は、ホロコーストによって人も文化も消え失せた。かつて人口の半分以上がユダヤ人だったポーランド北東部国境近くの町ブランスクからは、ひとりのユダヤ人もいなくなった。
半世紀がたち、消えたユダヤ人の痕跡に魅せられた地元の若い歴史家が墓碑や文書を解読、墓地を復元した。この小さな町からポーランド・ユダヤ人の壮烈な歴史が見えてくる。
聖書時代から離散(ディアスポラ)を経てユダヤ人共同体はどのように維持されてきたか。生きるための商売と知恵。近代以後、多くの研究者や芸術家を輩出した独自の教育制度。結婚式や祭日を彩る懐かしい音楽。シナゴーグに祈りと詠唱が響く、社会と人の規範を定めた宗教。
農民でカトリックのポーランド人と職人や商人のユダヤ人は中世から共存してきた。戦争中、人間の悪も善も、臆病も寛容も、限界を超えてあらわれた。ナチスにユダヤ人を密告したポーランド人がいたが、ポーランド人の助けなしに生き延びたユダヤ人はいなかった。
ブランスクの町で起きたことは、世界中でくり返される民族問題の雛形のようだ。社会がばらばらの小集団の集合ではなく、豊かでユニークな多文化社会であるために必要なこととは。記憶と和解、そして共生の未来を考える。
謝辞
序文
第一章 ポーランド・ユダヤ人の世界——歴史的背景
第二章 初期
第三章 諸外国のあいだで
第四章 両大戦間期
第五章 ショア
エピローグ
訳者あとがき
典拠リスト
参考文献