「みすず書房」ページ内リンク

  1. 「メインメニュー」へ移動
  2. 「みすず書房の本の検索メニュー」へ移動
  3. 「本文」へ移動
  4. 「サイト利用ガイド」へ移動



「日本国憲法」まっとうに議論するために【改訂新版】

著者
樋口陽一


日本を代表する憲法学者による明晰な憲法解説。いま、憲法を論ずるための本格的入門書として重要な1冊である。明快な講義形式で、高校生をはじめ若い人たちにも読みやすい、丁寧な叙述となっている。

昨今の状況の大きなうねりのなか、数々の疑問への回答の手がかりが、ここにあるだろう。情勢を見すえ、大幅な改訂が施された。新たに書き下ろされたのは、《政権交代》《「決める政治」と「決めさせない」政治》《2012年自民党改憲案の日本社会像》《「天賦人権説に基づく規定振り」の排除》の4節。最新状況をふまえ、「改訂新版へのあとがき」を付す。

「国家」「国民」「個人」「人権」「主権」を、どう考えればよいか。法について、民主主義について語るための重要なことがらが論じられ、今こそ憲法を語る言葉を吟味せよ、というメッセージが伝わってくる。付録として、読みやすいレイアウトで日本国憲法の全文を収録。

「もとより、自分の手足を制約されずに思いどおりの支配をしたいという誘惑は、たえず、権力を持つ者たちをひきつけるでしょう。だからこそ、権力を持たないひとりひとりの国民が、権力を持つ者たちに「この憲法を尊重し擁護」(第99条)させるための監視を怠ってはならないのです」
(本書39頁、《憲法を「尊重し擁護する」義務》より)

[2006年刊の《理想の教室》版を大幅に増補改訂]


目次


はじめに
迷路へのチャレンジ/言葉の重み/全体としての国民と、ひとりひとりの国民個人/「Nation」とは?/国民国家か民族国家か/統合型と多元型

第1回 「憲法」とは――四つの89年
憲法を「確定」するということ/「憲法」を制定するということ/「人類普遍の原理」/日本近代化のはじまりと立憲主義/帝国憲法のあゆみ――光と影/四つの89年/憲法に「自国らしさ」を?/誰にとっての「おしつけ」?/外来のものが定着した例/二つの『敗戦日記』から/「最高法規」としての憲法/憲法「制定」権力と憲法「改正」/「憲法改正の限界」/憲法を「尊重し擁護する」義務/「自由の敵には自由をみとめない」?

第2回 「人」としての権利(1)――個であることの「淋しさ」に耐える
「個人として尊重される」/「人」権の含意/主権――個人の解放と個人への抑圧/「恩賜的」民権と「恢復的」民権/「人」権に対する疑問と論難/「強い個人」という想定/「私の個人主義」の「淋しい心持」/「因襲を破る」危険な自由/「権力」 vs 「自己本位」/「金力」 vs 「自己本位」/国家からの自由と社会的権力からの自由/信教の自由 vs 政教分離/「みんなで決めてはいけないことがある」/「自分でも決めてはいけないことがある」?/「家」の旧秩序を否定/「自己本位」と家族の間の緊張?/「ジェンダー」とジャンル

第3回 「人」としての権利(2)――自由と・または公正
「公共の福祉」が出てくる条文/「プロパティ」の意味/「社会的権利」の登場/「胸の肉一ポンド」は?/独占禁止法の論理は/独占の自由か独占からの自由か/「真理と虚偽を組打ちさせよ」/言論市場の閉塞?/「等しきものを等しく」/条件の等しさを求めて

第4回 「市民」としての権利――公共社会を自分たちがつくる
「市民」の権利――主権に参加すること/立憲主義と権力の分立/権力の集中を前提とした分立/権力分立論者ルソー/権力分立機構と国民とのつながり/「代表」――個別利益の代弁を禁止/「半代表」という考え方/政党の位置づけ/議会政治 and/or 政党政治/責任内閣制へのあゆみ/「国会」に対する責任/二院制には今日なお意味がある/「責任」とは/政権交代/「決める政治」と「決めさせない」政治/裁判する権力――二つの見方/日本は――アメリカ型でもヨーロッパ型でもなく?/裁判官の「職権」の独立/「裁判官」の職権の独立/「判例」というもの/裁判官を hire し fire する?/違憲審査という問題性/「ただ乗り」と「わる乗り」?

第5回 第九条――「汝、平和を欲すれば…」
主権国家と国際法/国家の主権の相対化/憲法九条の背景にあるもの/第二項の意義/「まっとうな」九条改憲とは?

あらためて「近代」の意味を考える
日本人のDNA?/2012年自民党改憲案の日本社会像/「天賦人権説に基づく規定振り」の排除/Land と Nation と State/「かたち」の中身を埋めるのは/「近代の超克」?/自己への疑いをつきぬけて

改訂新版へのあとがき
日本国憲法[全文]
読書案内


著訳者略歴

樋口陽一
ひぐち・よういち

1934年、仙台市生まれ。憲法学。東北大学・東京大学・パリ第2大学・パリ第5大学・社会科学高等研究院(EHESS)・フリブール大学(スイス)・上智大学・早稲田大学で教授、客員教授を歴任。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

書評情報

清水健<しんぶん赤旗 2015年12月6日(日)>
<信徒の友 2016年8月号>

関連リンク

この本の関連書


「「日本国憲法」まっとうに議論するために【改訂新版】」の画像:

「日本国憲法」まっとうに議論するために【改訂新版】

「「日本国憲法」まっとうに議論するために【改訂新版】」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/200頁
定価 1,944円(本体1,800円)
ISBN 978-4-622-07950-7 C0036
2015年9月18日発行

この本を購入する