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料理と帝国

食文化の世界史 紀元前2万年から現代まで

CUISINE AND EMPIRE

Cooking in World History


壮大なる食の歴史――そんな表現がふさわしい一冊。本書は、紀元前2万年の穀物料理から現代のハンバーガーまで、世界の食文化の興亡をたどった大著である。政治や経済、社会、宗教などに影響を受けて食が形づくられ、周期的に大きな変化を遂げて新たな食文化が生まれ、そのいくつかが世界中の国々を圧倒するようになった。そうした様相を明らかにしている。
全編を通して各時代の調理の習慣、儀礼の方法やその意味がこまやかに説明され、古今東西の料理の数々が紹介される。様々な穀物類、多種多様な野菜・果物、香辛料、水産物、食肉、乳製品、嗜好品……。古代ギリシャの食生活、オスマントルコの食文化、イギリスの上流食、フランス王朝の晩餐、カウンターキュイジーヌ……。商人や宣教師や軍隊が、海を越え山を越え、砂漠を渡り国境を越え、いかに食文化を普及させてきたか。そこにはどんな出来事があったのか。包括的な歴史を見事に描いている。
膨大な資料を駆使した丹念な研究であり、微に入り細にわたる書物だが、いったん読み始めるとページを繰る手が止まらない。食に興味がある人も、社会学、人類学、宗教史に興味のある人も。本書はその期待に応えるだろう。読書人も専門家も、料理に関わる人も食品業界の人も面白く読める本。図版68点、地図10点収録。索引を付す


目次


謝辞
はじめに

第一章 穀類料理の習得 紀元前2万年-紀元前300年
世界の食の地図 紀元前約1000年
穀物と都市、国家、軍
上流食と下流食、都市と農村、各「文明」の食文化と遊牧民食文化
古代の食事観
古代食文化についての考察

第二章 古代帝国の牲(にえ)としての大麦・小麦食文化 紀元前500年-紀元400年
メソポタミア食文化からペルシャのアケメネス朝宮廷食文化まで
アケメネス朝食文化への反応としてのギリシャ食文化
マケドニア、ギリシャ、アケメネス朝食文化からヘレニズム食文化まで
アケメネス朝食文化からインド・マウリヤ朝食文化
王国の食文化の代わりとしての共和政ローマの食文化
共和政ローマ食文化から帝国的、ヘレニズム文化的なローマ食文化へ
キビ食文化から漢王朝の食文化へ
メソアメリカのトウモロコシ食文化
紀元200年の世界の食文化の地図

第三章 仏教が変えた南アジアと東アジアの食文化 紀元前260年-紀元800年
神政国の食文化──いけにえの儀式から世界宗教のルールへ
アショーカ王の勅命──仏教が変えたインド食文化 紀元前250年-紀元1200年
僧と僧院──南、東、北に広がった仏教食 紀元前250年-紀元1200年
僧と僧院──仏教が変えた中国の食文化 紀元200-850年
中国における儒教、道教、仏教食文化 850-1350年
仏教が変えた朝鮮と日本の食文化 550-1000年

第四章 イスラム文化が変えた中央アジアと西アジアの食文化 800-1650年
ワインの河、ハチミツの河──ペルシャ・イスラム食文化 700-1250年
ハンのスープ──トルコ・イスラム食文化とモンゴル食文化 1200-1350年
「生、煎る、焦がす」のトルコ・イスラム食文化 1450-1900年
オスマン帝国の食文化
ムガル帝国の食文化

第五章 キリスト教が変えたヨーロッパとアメリカ大陸の食文化 100-1650年
パンを分ける──キリスト教的食事観の形成 100-400年
東ローマ帝国からビザンティン帝国の食へ 350-1450年
ローマ帝国食文化からヨーロッパ諸国のカトリック食文化まで 1100-1500年
イベリア半島諸王国カトリック食文化の世界への広がり 1450-1650年
1650年前後の世界の食地図

第六章 近代食への序章 北ヨーロッパ 1650-1800年
近代西洋の食事観の根源
ヨーロッパ上流食としてのフランス料理の登場
オランダのブルジョア食──フランス上流食の代わりに登場した共和政食
お国料理としてのイギリスのジェントリ層食文化
ヨーロッパ帝国の下流食
1840年の世界の食地図

第七章 近代の食 中流食のひろがり 1810-1920年
都市部の給与所得者層の中流食
都市部の労働者階級の中流食
地方の貧困層の下流食
フランス上流食の国際化
食品工場
牛肉やパン、家事以外ならなんでも──カウンターキュイジーヌ
世界の食の地図、1910年前後

第八章 現代の食 中流食のグローバル化 1920-2000年
現代の食における西側諸国と社会主義の対立
「お国料理」の普及
小麦粉、包装肉、牛乳、果物、野菜のグローバル化、および料理の専門化
カウンターキュイジーヌ
食の世界地図2000年
終わりに

原注
訳者あとがき
参考文献
索引


著訳者略歴

レイチェル・ローダン
Rachel Laudan

著作家・歴史学者。ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンで歴史・哲学の博士号取得。その後ハワイ大学で教鞭を執る。『サイエンティフィック・アメリカン』『ロサンゼルス・タイムズ』など雑誌・新聞にも多く寄稿。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
ラッセル秀子
らっせる・ひでこ

翻訳家。聖心女子大学卒、米国ミドルベリー国際大学院モントレー校修士課程修了。現在、同大学院助教授。カリフォルニア州モントレー在住。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

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料理と帝国

「料理と帝国」の書籍情報:

A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/528頁
定価 7,344円(本体6,800円)
ISBN 978-4-622-07960-6 C0022
2016年5月25日発行

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