みすず書房

チェスの話

大人の本棚

ツヴァイク短篇選

SCHACHNOVELLE UND ANDERE

判型 四六判 タテ188mm×ヨコ128mm
頁数 256頁
定価 3,080円 (本体:2,800円)
ISBN 978-4-622-08091-6
Cコード C1397
発行日 2011年8月19日
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チェスの話

「児玉さんはツヴァイクが好きだった。ドイツ文学科の学生のころ、辞書と首っぴきで全集をあらまし読み終えたという。大学院に進み、学者の道を歩むはずだったが、ひょんなことから俳優になり、ドイツ文学と縁遠くなっても、おりにつけツヴァイクは読んでいた。俳優のかたわら無類の本好きとして書評や本をめぐるエッセイを綴るとき、何かのときにツヴァイクの名前が出てきた」(池内紀)
〈われらの書痴児玉清〉がもっとも愛した表題作「チェスの話」をはじめ、歴史的状況と人間心理への洞察に満ちた名作3篇を収録する。第一次大戦とインフレを背景にして、盲目の版画コレクターと博識のユダヤ人愛書家が辿る悲惨な運命を描いた2篇「目に見えないコレクション」と「書痴メンデル」。弁護士の奥方の不倫を扱った、いかにもウィーン風の風俗劇たる「不安」。そして1941年、ツヴァイクが亡命の途上で書いた最後の小説「チェスの話」、これはナチスの圧制下でホテルに軟禁されたオーストリアの名士を主人公にした、一冊のチェスの本をめぐって展開する陰影に満ちた物語である。両大戦間で、よき市民=ふつうの読書人に愛読された作家の傑作選。

目次

目に見えないコレクション
書痴メンデル
不安
チェスの話

解説(池内紀)

書評情報

松山巖(作家)
中央公論「新刊この一冊」2011年11月号
信濃毎日新聞
2011年11月6日(日)
松山巌(評論家)
読売新聞「2011年の3冊」2011年12月25日(日)
Z-Line(Z会)
2012年2月号