みすず書房

クレーの日記

TAGEBÜCHER 1898-1918

判型 菊変型
頁数 578頁
定価 7,920円 (本体:7,200円)
ISBN 978-4-622-08661-1
Cコード C1070
発行日 2018年5月8日
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クレーの日記

「色彩は私を永遠に捉えた、私にはそれがわかる。この至福の時が意味するのは、私と色彩はひとつだということ。私は、画家だということ」(チュニジア旅行、1914年4月16日)
画家パウル・クレー(1879-1940)は文章を書くのも好きで、自己省察のために日記をつけていた。画家の死後、遺された四冊のノートは息子フェリックスによって編集され、『クレーの日記』(1956)として刊行された。
クレー研究が進むにつれ明らかになってきた「フェリックス版」の問題点を、第一線の研究者が詳細に再検討して校訂、再編集したのがこの新版である。生い立ち、影響関係、交友関係、絵画技法への取り組み、育児、軍隊生活…画家となるまでの道のりでやきついた原体験が映し出されている。
切ったり、貼ったり、押したり…、まるで作品をつくるように丹念に書き継がれた、いわばクレーの自叙伝ともいえる日記を、手稿図版を織り交ぜ、新しい日本語でお届けする。

『新版 クレーの日記』(2009年3月25日発行)を装い新たに、葛西薫のブックデザインにより新装復刊。美術を愛する人へ贈る。ビニールクロス装・函入。

[本書は、JAGDA(日本グラフィックデザイナー協会)賞2019のブック・エディトリアル部門を受賞しました]





表紙(ビニールクロス装)
| 背表紙 | /topics/archives/img/back08661_big.jpg

目次

日本のみなさまへ (アリョーシャ・クレー)

第一の日記
第二の日記
第三の日記
第四の日記
付録

編者あとがき (ヴォルフガング・ケルステン)
編集協力ノート (新藤真知)
シュヴァービング散歩——訳者あとがきにかえて (高橋文子)
作品リスト
索引

書評情報

椹木野衣(多摩美術大学教授・美術批評家)
朝日新聞2018年7月15日(日)