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これからの微生物学

マイクロバイオータからCRISPRへ

LA NOUVELLE MICROBIOLOGIE

Des microbiotes aux CRISPR


電子書籍もあります

細菌=病原菌という固定的な理解は誤りで、人体に常在する無数の細菌はヒトの健康に欠かせないという認識が、近年一気に広まった。もはや現代人に欠かせない知識のひとつとなっている。
しかし細菌の驚くべき生態はそれだけではない。細菌は集団で生き仲間どうしで会話をする。自分たちの密度を把握し、勝算が見込める数があるときにのみ病原性を発揮する。細菌同士で殺しあうこともある。ヒトだけでなく多くの哺乳類、魚類、昆虫、植物と共生関係を結ぶ――。
ゲノム解析によって細菌研究はとどまるところを知らない急進展を遂げている。なかでも顕著なのがRNA研究であり、RNAに依存するCRISPRの発見であった。CRISPRは細菌に感染するウイルスであるバクテリオファージに対して細菌が用いる免疫的戦略である。これがCRISPR Cas9という画期的ゲノム編集技術の開発へ結びついた。
「21世紀は生物学の世紀になるだろうと言われた。それは間違いなく微生物学の世紀である」(本書「まえがき」より)。まさにその通りであることを、本書の随所から実感できるだろう。多剤耐性菌問題を解決する代替法の発見、「第二の脳」と言われる腸の微生物叢の医療への応用、病気を媒介する昆虫の微生物叢への人為的な介入――。これまでの進歩から期待できるさらなるブレークスルーとは何か。微生物学の基礎から驚きの最新研究成果までを凝縮解説し、微生物学の進歩がつくりうる人類の未来に思いをはせる一冊。


目次


まえがき

【第I部】 微生物学の新しい概念
第1章 細菌――多くの味方、わずかな敵
第2章 細菌――よく組織化された単細胞生物
第3章 RNA革命
第4章 防御システムとしてのCRISPRから、ゲノム編集技術としてのCRISPR/Cas9へ
第5章 抗生物質に対する耐性

【第II部】 細菌の社会生活――社会微生物学
第6章 バイオフィルム――細菌が集まるとき
第7章 細菌相互のコミュニケーション――化学言語とクオラムセンシング
第8章 細菌が殺し合うとき
第9章 細菌と動物の共生――微生物叢
第10章 細菌と植物の共生――植物の微生物叢書
第11章 細胞内共生

【第III部】 感染の生物学
第12章 病原菌、大災厄、そして新しい病気
第13章 病原菌の多様な戦略
第14章 昆虫とその病原菌
第15章 植物とその病原菌
第16章 感染に対する新たな見方

【第IV部】 細菌はツールである
第17章 研究ツールの源泉としての細菌
第18章 健康と社会のための古くて新しいツール
第19章 環境のためのツール
おわりに

微生物学上の重要な人と年
謝辞
訳者あとがき
図版クレジット
参照文献献
用語解説
索引


著訳者略歴

パスカル・コサール
Pascale Cossart

1948年生まれ。1971年米ジョージタウン大学で修士号、1977年パリ第7大学で博士号を取得。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
矢倉英隆
やくら・ひでたか

1972年北海道大学医学部卒業。1978年同大学院博士課程修了(病理学)。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

関連リンク

この本の関連書


「これからの微生物学」の画像:

これからの微生物学

「これからの微生物学」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/240頁
定価 3,456円(本体3,200円)
ISBN 978-4-622-08767-0 C1045
2019年3月22日発行

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