アメリカの世紀と日本
黒船から安倍政権まで
JAPAN IN THE AMERICAN CENTURY

判型 | 四六判 |
---|---|
頁数 | 520頁 |
定価 | 5,280円 (本体:4,800円) |
ISBN | 978-4-622-08936-0 |
Cコード | C0021 |
発行日 | 2020年9月1日 |

JAPAN IN THE AMERICAN CENTURY
判型 | 四六判 |
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頁数 | 520頁 |
定価 | 5,280円 (本体:4,800円) |
ISBN | 978-4-622-08936-0 |
Cコード | C0021 |
発行日 | 2020年9月1日 |
アメリカが世界の覇権を握り、新しい国際秩序を形成したことの影響を、日本ほど深く受けた国はない。日米のこの特異な関係を、ジョージ・ケナンは「不自然な親密さ」と呼んだ。
英国から独立を勝ち取り、自由主義を礎に建国された移民の国アメリカ。彼らアメリカ人が西にフロンティアを広げ、さらに太平洋の向こう側で遭遇した日本は、2000年もの間移民を知ることなく、自民族の共同体を重んじてきた保守的社会だった。やがてこの対照的な2か国は、太平洋をはさんで野心的な新興国として頭角を現す。日米戦争の起源である。
アメリカはこの戦争を、日本を完全に敗北させるための戦いと位置づけ、無条件降伏政策を追求した。敵国を軍事的に破るだけでなく自国に似せて改造するというのは、戦争の目的として未曾有のことだった。この野心的な政策が、戦争の趨勢と戦後の日本社会を規定することになる。それは日本の民主化を短期的には進めたが、決定的には困難に陥れ、対米従属と自国アイデンティティの両立という不可能を前に、日本は深刻な矛盾に陥る。
本書はアメリカの世紀を生きた日本を、政治、経済、社会、法律、精神という多方位から容赦なく描き出した。少しの希望とともに——。アメリカの世紀が暮れ始めた今、日本はどこへ向かうのか。米国きっての日本研究者による、痛切な日本現代史。
序——不自然な親密さ
第1章 二つの新興国
第2章 無条件降伏政策
第3章 原爆使用の決定
第4章 米国人の手になる革命
第5章 日本の従属
第6章 日本人の魂を賭けて
第7章 奇妙な同盟
第8章 競合する資本主義
第9章 欧米モデルに収まらない日本社会
第10章 日本の民主主義
第11章 暮れゆく米国の世紀と日本
謝辞
訳者あとがき
注
索引