みすず書房

時間と権力

三十年戦争から第三帝国まで

TIME AND POWER

Visions of History in German Politics, from the Thirty Years' War to the Third Reich

判型 四六判 タテ188mm×ヨコ128mm
頁数 352頁
定価 4,400円 (本体:4,000円)
ISBN 978-4-622-08968-1
Cコード C1022
発行日 2021年7月20日
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時間と権力

政治権力は歴史性をいかにして作り上げるのか。三十年戦争から第三帝国まで、ドイツを支配した四人の権力者から、国家・時間・歴史の関係をみる。
時間は歴史をつくるが、それは直線的に進むのではなく、その時々の政治体制を正当化し、敵対勢力の力を弱め、権力を維持するのに必須のものであった。
大選帝侯フリードリヒ・ヴィルヘルムは、未来を志向することで、旧勢力と対抗した。フリードリヒ二世は、国家は時代を超越するとして、強大な国家を維持した。ビスマルクは、歴史の偶然性を重視し、政治的決定を際立たせた。ヒトラーは、徹底して歴史を拒絶した。ヴァイマル期との切断を強調し、遠い過去と遠い未来を直結させるという、特異なナチの時間において、国家はもはや歴史の立役者ではなかった。
時間と権力の抜き差しならない関係を明らかにし、危機に揺れる今日の政治と歴史を架橋する一書。

目次

謝辞

序論
歴史学の時間論的転回/時間の近代化/権力と時間

第一章 歴史というマシン
戦時の複合君主政/君主対諸身分/歴史性の諸形態/宗派的な原動力?/歴史になる大選帝侯/小括

第二章 歴史を書く王
なぜ王は歴史を書いて然るべきなのか/フリードリヒの歴史性/争いなきヘゲモニー/決断の時間/時間の停止/小括

第三章 時の流れを下る舟人
チェスの指し手/1848年の意味/政治の流転/瞬間の神聖視/君主政国家と歴史の意味/1918年、そして歴史の終わり

第四章 ナチの時間
革命博物館/全体主義体制間の差異/近くにある遠い過去/偶然に勝る予言/小括

結論とエピローグ

訳者解題(小原淳)
原註
人名索引
事項索引