みすず書房

食べたくなる本 電子書籍あり

判型 四六判
頁数 328頁
定価 2,970円 (本体:2,700円)
ISBN 978-4-622-08781-6
Cコード C0095
発行日 2019年2月21日
電子書籍配信開始日 2019年4月3日
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食べたくなる本

美味い料理、美味い酒には目がない気鋭の映画批評家が、料理本や料理エッセイを批評的に読む。食の素材、味、調理法、さらには食文化のあり方をめぐる、驚きと発見に満ちた考察。丸元淑生、有元葉子、辰巳芳子、高山なおみ、細川亜衣、ケンタロウ、小泉武夫、冷水希三子、奥田政行、勝見洋一……。その根底に流れるのは、「料理を作る・食べる・もてなす」ことに人生を捧げてきた人びとへのオマージュだ。「料理本批評」という、かつてないユニークな試みであり、もちろん本書も「食べたくなる本」である。

食べることのすべてを愛し直そうとする、まったく新しい料理哲学の誕生。
読者はきっと、もういちど「故郷」へ戻っていく。
千葉雅也(哲学者)

コカ・コーラとヴァン・ナチュール、ナポリタンとアルデンテ。
私たちはそのあいだを軽やかに行き来する世代。
木村衣有子(文筆家)

(千葉雅也、木村衣有子の両氏から、本書のオビに言葉をよせていただいています)

目次

第1章 いろいろなおいしいのあいだを漂う
1 元天使のコーヒー
2 料理再入門
3 ファッションフード
4 福島のスローフード
5 ジャンクフードの叙情
6 「ダメ女」と「一汁一菜」

第2章 作家論+α
7 記憶の扉を開く味——高山なおみ
8 引き算の料理——細川亜衣
9 レシピ本のなかのありえない数値
10 おいしいものは身体にいいか・1——有元葉子
11 おいしいものは身体にいいか・2——丸元淑生
12 どんぶりの味——ケンタロウ
13 おおらかな味——小泉武夫
14 組み合わせの楽しさ——冷水希三子と奥田政行

第3章 ちがいを感じ、考える
15 習慣の裏をかく——エル・ブリ
16 サンドイッチ考
17 まぼろしの味——勝見洋一
18 「嗜好品」と太古の味
19 pénultième=最後から二杯目の日本酒
20 ビオディナミと低線量被曝

あとがき

本書第1刷(2019年2月発行)に訂正がございます

訂正はこちらです。謹んでお詫びいたします。

書評情報

大槻慎二(編集者、田畑書店社主)
WEBRONZA2019年3月7日