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政治的イコノグラフィーについて

PAURA, REVERENZA, TERRORE

Cinque saggi di iconografia politica


インターネット、CM、商品パッケージ…私たちはイメージ(図像)に取り巻かれ、その多種多様な誘惑に日々、屈服している。本書はイメージの発揮する政治的効果をめぐる論考5本を収める。
スペイン人による凶暴な新大陸の征服場面を古典古代の神話世界風に描いた大航海時代の銀杯の装飾。ホッブズの『リヴァイアサン』の扉絵にはペストの防疫作業にあたる医師が2ミリ大で描かれていることに着目し、人々が恐怖ゆえにグローバルな管理統制=新たなリヴァイアサンを求める未来を透視する。
フランス革命時の芸術にキリスト教の図像学中の身ぶりが使われたように、聖なる領域の侵犯と利用は現在も続く。「祖国はきみを必要としている」と指さす、英国の新兵募集ポスター。ファシストという敵が不在のピカソの《ゲルニカ》。
事物の曖昧模糊とした点を明るみに出す一方で、記録資料が直接には語らない関係や対応を論証すること。この二重の方法的態度が「事物を自明でない仕方で眺める」歴史家ギンズブルグのスタイルだ。
「人々は自分たちが作りあげたものを信じこむ」(タキトゥス)、嘘に支配されやすいと教える本書は、図像学的アプローチで政治の言語とイメージにひそむ嘘を見抜いていく。


目次


序言
第一試論 記憶と距離──金めっきされた銀杯(アントワープ、1530年頃)について
第二試論 今日ホッブズを読み返す
第三試論 ダヴィッド、マラー──芸術・政治・宗教
第四試論 「祖国はきみを必要としている」
第五試論 剣と電球──《ゲルニカ》読解のために

訳者あとがき
人名索引


著訳者略歴

カルロ・ギンズブルグ
Carlo Ginzburg

歴史家。1939年、イタリアのトリーノに生まれる。ピサ高等師範学校専修課程修了。ボローニャ大学・近世史講座教授、カリフォルニア大学ロスアンジェルス校教授を経て、ピサ高等師範学校教授。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
上村忠男
うえむら・ただお

1941年兵庫県尼崎市に生まれる。1968年、東京大学大学院社会学研究科(国際関係論)修士課程修了。東京外国語大学名誉教授。学問論・思想史専攻。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

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政治的イコノグラフィーについて

「政治的イコノグラフィーについて」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/264頁
定価 5,184円(本体4,800円)
ISBN 978-4-622-08815-8 C1022
2019年6月10日発行

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