レヴィ=ストロース『神話論理』の森へ

文化人類学。立命館大学教授。1949年生まれ。ヨーロッパになぜ人類学が生まれたのか、思想としての人類学史にとりくむ。著書『レヴィ=ストロース——構造』（講談社、1996、2003）、『司法的同一性の誕生』（言叢社、2003）、『身体・歴史・人類学』全2巻（同、2009）、『闘うレヴィ=ストロース』（平凡社新書、2009）ほか。
『神話論理』邦訳全5冊の刊行にあたり編集委員会を構成し刊行に尽力、第III巻『食卓作法の起源』および第IV巻『裸の人』第2分冊の翻訳を担当、訳者あとがきを執筆。「小神話論理」三部作のうち『やきもち焼きの土器つくり』『大山猫の物語』翻訳。

文化人類学。東京大学教授。1950年生まれ。アマゾニアとアンデスの自然環境に目を注ぎつつ、先住民共同体と地域社会や国家との社会経済的・文化的相互関係を考えている。著書『水の国の歌』（東京大学出版会、1997）、『響きあう神話』（世界思想社、1996）、『インカの世界を知る』（共著、岩波ジュニア新書、2015）ほか。
『神話論理』邦訳全5冊の刊行にあたり編集委員会を構成し刊行に尽力、第IV巻『裸の人』1・2（二分冊）の翻訳を担当、第I巻巻末の解説を執筆。

1908年11月28日ベルギーに生まれる。パリ大学卒業。1931年、哲学教授資格を得る。1935-38年、新設のサン・パウロ大学社会学教授として赴任、人類学の研究を始める。1941年からニューヨークのニュー・スクール・フォー・ソーシャル・リサーチで文化人類学の研究に従事。1959年コレージュ・ド・フランスの正教授となり、社会人類学の講座を創設。1982年退官。アカデミー・フランセーズ会員。2009年10月30日、100歳で逝去。著書『親族の基本構造』（番町書房 1977-78、青弓社 2000）『人種と歴史』（みすず書房 1970）『悲しき熱帯』（中央公論社 1977）『構造人類学』（みすず書房 1972）『今日のトーテミスム』（みすず書房 1970）『野生の思考』（みすず書房 1976）『神話論理』四部作（『生のものと火を通したもの』『蜜から灰へ』『食卓作法の起源』『裸の人』邦訳全5冊、みすず書房 2006-10）『仮面の道』（新潮社 1977）『神話と意味』（みすず書房 1996）『構造・神話・労働』（みすず書房 1979）『はるかなる視線』（みすず書房 1986・88）『パロール・ドネ』（講談社 2009）『やきもち焼きの土器つくり』（みすず書房 1990）『遠近の回想』（共著、みすず書房 1991、増補新版2008）『レヴィ=ストロース講義——現代世界と人類学』（サイマル出版会 1988を改題、平凡社ライブラリー 2005）『みる きく よむ』（みすず書房 2005）『ブラジルへの郷愁』（みすず書房 1995、中央公論新社 2010）『サンパウロへのサウダージ』（みすず書房 2008）『月の裏側』（中央公論新社 2014）他。2008年にプレイヤード叢書（ガリマール社、フランス）全1冊の著作集Oeuvres刊。

宗教学、思想。明治大学野生の科学研究所所長。1950年生まれ。レヴィ=ストロースにオマージュを捧げる『カイエ・ソバージュ』全5巻（講談社、2002-4）、レヴィ=ストロース『パロール・ドネ』の翻訳（同、2009）、ほか『アースダイバー』（同、2005）、『芸術人類学』（みすず書房、2006）、『野生の科学』（講談社、2012）など著書多数。

哲学、文化人類学。カリフォルニア大学サンディエゴ校教授。著書 Sade, l’invention du corps libertin (Presses Universitaires de France, 1978); Claude Levi-Strauss et l’anthropologie structurale (Belfond, 1991); Le Prix de la verite. Le don, l’argent, la philosophie (Seuil, 2002); Le Don des philosophes. Repenser la reciprocite (Seuil, 2012) ほか。

文化人類学、民族学。放送大学教授。一橋大学名誉教授。1948年生まれ。自然から文化への移行という問題を、人類学の立場を堅持しながら追究している。著書『森の食べ方』（東京大学出版会、1996）、『論集　資源人類学』全9巻（総合編集、弘文堂、2007）、『「ひと学」への招待』（放送大学教育振興会、2012）ほか。

ブックデザイン。1950年生まれ。本文のフォーマットデザインを含めた書物全体の拵えとしての装丁を追求する。デザイン批評、映画批評、映像批評でも活躍。季刊『d/SIGN』責任編集。著書に『画面の誕生』（みすず書房、2002）、『ページと力』（青土社、2002）、『デザインの種』（戸田ツトムと共著、大月書店、2015）ほか。

芸術。多摩美術大学教授。1960年生まれ。南米各地に滞在して写真を始め、のちパリを拠点に国境を越えた撮影プロジェクトを展開。文筆においても、映像と言語の多元的統合をめざしながら映像人類学的探究を続ける。著書『芸術回帰論』（平凡社新書、2012）、『革命のつくり方』（インスクリプト、2014）、『フランスの色景』（青幻舎、2014）ほか。

社会生態学。東京大学東洋文化研究所教授。1963年生まれ。社会というシステムを、共依存的に生滅する出来事を要素としてそこに創発する構造と捉え、その共依存的生滅の論理を探究。動的な科学的思考法の確立をめざす。著書『「満洲国」の金融』（創文社、1997）、『貨幣の複雑性』（同、2000）、『複雑さを生きる』（岩波書店、2006）ほか。

文学。1945年生まれ。しばしば自然や科学に関する素材を明晰な文章に表現する作家として広く知られる。『スティル・ライフ』（中央公論社、1987、芥川賞）、『すばらしい新世界』（中央公論新社、2000、芸術選奨）ほか著書多数。河出書房新社『世界文学全集』全30巻の個人編集（2007-11）で毎日出版文化賞・朝日賞受賞。

立命館大学大学院文学研究科修士課程修了。訳書　レヴィ=ストロース『大山猫の物語』（共訳、みすず書房、2016）他。