
2016.11.30
東京・池袋の少年時代 会心の庶民史
斎藤貴男『失われたもの』
11年間のシベリア抑留から帰還した父と東京大空襲の被災者だった母。東京・池袋で鉄屑屋を営む家庭に育った記憶と昭和の空気を綴り、現代社会のゆくえを予見する『失われ…
2016.11.30
斎藤貴男『失われたもの』
11年間のシベリア抑留から帰還した父と東京大空襲の被災者だった母。東京・池袋で鉄屑屋を営む家庭に育った記憶と昭和の空気を綴り、現代社会のゆくえを予見する『失われ…
2016.11.30
酒井忠康『芸術の海をゆく人――回想の土方定一』
(巻末「あとがき」をここでお読みになれます) あとがき 酒井忠康 これは、わが師土方定一について書いた文章をあつめて一本にしたものである。 わたしの脳裏に去来す…
2016.11.11
YouTubeに動画
YouTubeでトークイベントの模様をごらんになれます。(追記2016.12) YouTube 保坂和志『試行錯誤に漂う』記念トーク(青山ブックセンター本店)2…
2016.11.09
長田弘『幼年の色、人生の色』 [10日刊]
ボブ・ディランにノーベル賞!のニュースを聞いてもさほど驚かなかったのは、長田弘さんの「予言」に慣れていたからだろう。「いつか取るのではないですか」と、長田さんの…
2016.10.26
御園生涼子『映画の声』
『映画の声――戦後日本映画と私たち』は、2015年6月に惜しくも急逝した著者、御園生涼子の遺稿集です。著者の夫であり、本書の編者である竹峰義和さんの「編者あとが…
2016.10.26
根川幸男『ブラジル日系移民の教育史』
「自著を語る」 著者からひとこと 根川幸男 BRICSの一角として大国化が世界の耳目を集めたのもつかの間、経済状態が悪化し、ワールドカップに続き、オリンピック・…
2016.10.14
ニック・レーン『生命、エネルギー、進化』 斉藤隆央訳
ビル・ゲイツ氏の書評が、HONZ客員レビューとして掲載されています。 HONZ 客員レビュー by ビル・ゲイツ http://honz.jp/articles…
2016.10.13
ロジェ・グルニエ『パリはわが町』 宮下志朗訳 [20日刊]
ロジェ・グルニエの新刊を出すたびに、これで終わりかと思うようになってから、もう十年を越えているのではないか。『別離のとき』がフランスで出版されたのが2006年で…
2016.09.27
内田博文『治安維持法の教訓――権利運動の制限と憲法改正』
かつて、治安維持法というのは「危険」思想を取締るためのものであって、「健全」思想の持ち主のみなさんとは無関係ですと吹聴した時代があった。無理解・無関心こそは「専…
2016.09.21
柴田真希都『明治知識人としての内村鑑三――その批判精神と普遍主義の展開』
「内村鑑三」の名を聞いてまず連想する語は、「キリスト教」だろう。日本が激変をとげることになる明治維新のすこし前、1861年に生まれた内村は、少年時代から青年時代…
2016.09.12
『ユング 夢分析論』 横山博監訳 大塚紳一郎訳
本書のポイントは大雑把にいうと二つある。ひとつは、「夢」についてのユングの論考をはじめて一冊の本にまとめたこと、もうひとつは、臨床家ユングの姿を生き生きと伝えた…
2016.09.12
カルロ・ギンズブルグ『ミクロストリアと世界史――歴史家の仕事について』 上村忠男編訳
本書に寄せた著者カルロ・ギンズブルグの「序文――日本の読者へ」をここに掲載します。短いながら、本書の紹介と特徴がよくあらわれています。 序文――日本の読者へ …
2016.08.29
セリーナ・トッド『ザ・ピープル――イギリス労働者階級の盛衰』 近藤康裕訳
「訳者あとがき」より 近藤康裕 リーマン・ショックに端を発する金融危機のころから、イギリスの大衆紙は「壊れたイギリス」との表現を使うようになったが、2010年に…
2016.08.26
富田玲子『小さな建築』[増補新版]
東大建築学科はじめての女子学生として丹下健三に師事し、吉阪隆正U研究室を経て、1971年に樋口裕康、大竹康市、重村力と「象設計集団」を創設した富田玲子は、巨大建…
2016.08.16
ダン・サヴェージ『キッド――僕と彼氏はいかにして赤ちゃんを授かったか』 大沢章子訳
本の広告文を書くのは呪わしい仕事だ。素晴らしい本であればあるほど、下手な広告文の無力さ、無粋さが、はがゆい。8月の新刊、ダン・サヴェージ著『キッド──僕と彼氏は…
2016.08.01
ツヴェタン・トドロフ『民主主義の内なる敵』 大谷尚文訳
「訳者あとがき」より 大谷尚文 本書はTzvetan Todorov, Les ennemis intimes de la démocratie,…
2016.07.29
メイ・サートン『70歳の日記』 幾島幸子訳
【新装復刊】メイ・サートン『独り居の日記』武田尚子訳(9月1日出来予定です) 舞台はアメリカ東岸の、カナダと国境を接するメイン州ヨーク。「ワイルド・ノール(荒々…
2016.07.29
エドワード・ショーター『精神医学歴史事典』 江口重幸・大前晋監訳
下地明友・熊﨑努・堀有伸・伊藤新・秋久長夫訳 事典であるから(といっても、「読む」事典ともいうべきだが)、内容の要約やエピソードは書けない。ここでは本書の感じを…
2016.07.25
読み広げる 2016年夏の読書のご案内
パウゼヴァング『片手の郵便配達人』 ヴィーゼルの訃報と『夜』 フランクルの新装復刊 『みすず』7月号の2篇より フランクル『夜と霧』について 精神科医ヴィクトー…
2016.07.15
今福龍太『ヘンリー・ソロー 野生の学舎』
ソローが生きた時代は、アメリカが急激な産業社会に変容する時期だった。誰もが成功を求め、あらゆるものが貨幣価値に変換されようとするこの時代に、ソローは森に小屋を建…