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2016.03.10トピックス

「『ルイ・ボナパルトのブリュメール18日』を彷彿…」(ハーバーマス)

W・シュトレーク『時間かせぎの資本主義――いつまで危機を先送りできるか』 鈴木直訳

〈金融、財政、経済の三重危機は、戦後資本主義が長期にわたる新自由主義的転換を経てたどり着いたとりあえずの終着点だ。インフレ、国家債務、家計債務はそれぞれ一時的な応急措置として用いられた。それによって民主主義的政治は成長資本主義の見かけを保つことができた。あたかもすべての人々に同じように物質的進歩がもたらされ、さらには市場と人生のチャンスが徐々に上層から下層に向かって再分配されていくという印象さえ与えてきた。しかし、この三つの応急措置はいずれも、資本の受益者と管理者が十年ほどかけてさんざん利用した後、高くつきすぎることに気付くや、次々と使いはたされ、次の応急措置にとって替わらざるを得なかった。〉

〈資本主義が掲げていた古い約束を、この時間かせぎは事態を悪化する形で定期的に先延ばしにしてきた。しかしそのリアルな基盤はもうとっくの昔に失われている。本書は2008年の危機の四年後に書かれた。そしてまさに今、世界を股にかけて、その継続可能性のフィールド実験が行われている。〉(本書より)

高度成長が終わりを告げた1970年代、新自由主義が世界を席捲した1980年代、リーマンショックの2000年代を経て現在に至るまで、資本主義はどのように自らの危機を先送りし、その過程で民主主義を空洞化していったのか。
本書の鋭い洞察を、ハーバーマスは「『ルイ・ボナパルトのブリュメール18日』を彷彿とさせる」と評した。金融・財政危機の成立史を鮮やかに照らし出し、資本主義と民主主義のあるべき姿を考える。




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