みすず書房

P・ブーレッツ『20世紀ユダヤ思想家』

来るべきものの証人たち[全3巻完結]  合田正人・柿並良佑・渡名喜庸哲・藤岡俊博・三浦直希訳

2013.12.11

20世紀前半のヨーロッパ文化は、ユダヤ人による知的活動に彩られている。フッサール、フロイト、ルカーチ、アドルノ、ジンメル、ウィトゲンシュタイン……ゲットーでの生活からの解放とともに、さまざまな著作が生み出されたが、その底流には、つねに宗教と理性の葛藤が流れていた。

近代的理性による認識的構えの只中にあって、ユダヤ教と近代的理性は、通奏低音のように、さまざまな局面で、対立し、絡み合い、補い合いながら、20世紀の思想を彩ってきた。

第1巻はコーエン、ローゼンツヴァイク、ベンヤミン、第2巻はショーレム、ブーバー、ブロッホ、第3巻はレオ・シュトラウス、ヨナス、レヴィナス。理性と信仰の狭間で展開した20世紀の思想の歩みを再構成する全3巻、完結。